錫杖岳 アプローチ抜群のクラシックルートを登る

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岩場に行くまで

2016年の秋、最近の週末は毎週雨。

雨の間を縫って、小川山なんかには行ってはいるが、そろそろ山らしい山をやりたくなってきていた。

秋雨前線も活動を弱め、週末の天気は良さそう。

以前から会の仲間と錫杖岳クライミングを計画しており、青空の中で最高のクライミングができそうだと期待に胸を膨らませるのであった。

 

錫杖岳の岩場

在所の静岡から車で5時間程、仕事が終わってから出発したせいで登山口の駐車場についたのは夜の2時だった。

久々の好天とあってクライマーも大勢来る、そう予想した僕らは駐車場を5時に出発する事に。

朝目覚めると駐車場は車で一杯になっていた。

やはり多くのクライマーが錫杖岳の岩場を目指して集まってきている。

 

錫杖岳の岩場は駐車場から徒歩2時間ほど、健脚ならばもっと近い。それでいてスケールが大きく、簡単なルートから難しいルートまで揃っている。

会の先輩から聞いていたイメージだとアルパインっぽい岩場かな?と思っていたが、意外と快適な岩場だった。

アプローチが近く、手軽に山でのクライミングが楽しめる岩場といった感じかな。

 

今回我々が取り付くのは、錫杖岳で最も有名な、「左方カンテ」と「注文の多い料理店」の2ルート。

日帰りもできるアクセスの良さ、人気ルートということで混雑は必至、暗い中ヘッドランプを付けて駐車場を出発する。

1回の渡渉を経て急登を登りきると、なだらかな登山道になった。

クライマーが多く入っており、踏み跡は明瞭だった。

 

左方カンテ

テン場まで1時間とちょっとで到着し、テントを張ってから錫杖岳の岩場に向かう。

沢沿いに歩き、テン場から1時間かからずに取り付きに到着した。

今日登るルートは「左方カンテ」ルートだ。

錫杖岳の本峰に突き抜けるルートも存在するが、今回登るルートは錫杖岳には登頂しない。

 

取り付きから錫杖岳前衛壁を見上げる

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2パーティが先行して取り付いているが、 我々も準備をはじめ、8:30に登攀開始。

今回は3人パーティなので、2ピッチずつリードを交代していくつもりだ。

1、2ピッチ目はK氏がリード、どちらのピッチも少しもろいチムニーを登っていくラインだ。

クライミングとしては掴みやすいホールドが多く、簡単であったが、揺れる岩があったりと意外と緊張する。

 

3ピッチ目、少し嫌らしいフェースを登る

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2ピッチ目を終えると比較的広いテラスとなる。

ここから始まる3ピッチ目は少し垂直に近い壁を登ることになる。

チムニーから抜けてリッジ上に出るような形なので、視界が開け高度感も出てくる。

難しさはたいした事ないのだが、高度感がすごい事、そこにホールドがあるのか?わからない状況でのムーブは緊張する。

 

4ピッチ目は簡単なチムニーを登り、5ピッチ目はほぼ垂直なフェースを登る。

出だしのプロテクションが取りづらいが、ホールドも多く快適な登攀となった。

 

7ピッチ目最後のスラブを登攀する

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6ピッチ目出だしが左方カンテルートの核心と言われているが、細かいホールドを繋ぎ、

上部のクラックにジャミングを決めれば終ったも同然。

その後、広いチムニーを登り、左側のフェースに移り、最後のスラブを越えれば超えれば終了点だ。

 

取り付きから終了点まで、我々の前に2パーティー程が居たが、4時間程の登攀となった。

 

注文の多い料理店

 

翌朝は早めに起きるつもりだったが寝坊してしまった。

少し遅いが7時頃にテン場を出発し、注文の多い料理店の取り付きには8時頃には到着。

先行パーティーが既に取り付いているので、ゆっくりと準備に取り掛かった。

 

注文の多い料理店のラインを下から見上げる

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1ピッチ目は階段状の壁を登っていく。

簡単だと聞いていたが、岩が脆い感じがして少し嫌な感じだった。

 

2ピッチ目はクラック沿いに左上し、その後は簡単なフェースを登る。

フェースの部分でプロテクションが取りづらいが、ホールドがガバなので問題はない。

 

3ピッチ目ハングしたクラックを豪快に越える

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確信と言われている3ピッチ目は、出だしからルーフ状のクラック沿いを登る。

頭を押さえつけられて嫌だが、細かいスタンスを拾いながらルーフの外に飛び出す。

外に飛び出してしまえば大胆なムーブでグイグイ登っていけた。楽しい!

 

4ピッチ目以降は広めのクラックに身体を入れながら登る。

4、5ピッチ目はクラック沿いにじりじりと登り、最後はハイマツ混じりのフェースを登っていけば終了点だ。

 

登攀後、テン場から錫杖の岩場を見る

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登っているパーティーも多く、テン場に付いたのは16時だった。

帰りの車のこともあり、そそくさとテントを撤収。下山時には暗くなってしまいヘッデンを付けて歩くことになった。

 

必要なギア

キャメロット0.3~5は必要でしょう。

無くても登れますが、怖いと思う。


ブラックダイヤモンド(BlackDiamond) キャメロット #5 パープル BD11054

 


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