8月の3連休を利用して前穂高の北尾根に行ってきた。
後輩のI君と行くことになり、出来るだけ簡単なルートという事で北尾根になった。
計画の時にI君から提案のあったルートという事も大きい。
結果的には晴天のうちに北尾根を抜け、最高のクライミングとなった。
計画とタイム
計画時は北尾根だけだと簡単すぎるな~と思い、北尾根4峰正面壁も登りたいと考えていた。
狙っていたのは北条新村ルート。
稜線まで出られれば、3・4のコル宿泊、無理ならハイマツテラス宿泊の計画だった。
ここなんか見るとハイマツテラス寝られそうだし、I君若いし行けるでしょ!という計画。
ただ、実際は体力的に厳しそうだったため、5・6のコルまで歩き、普通に北尾根だけ登ってきた。
実際の行動タイムは↓の感じ。
●前日
22:00 静岡発
●1日目
※ちなみに3連休中日です。
2:00 沢渡駐車場着
4:40 上高地行バス乗車
7:40 新村橋(ナルゲンボトル置き忘れ、1度徳沢ロッヂに戻った)
12:00 奥又白池
17:30 5・6のコル
●2日目
5:00 5・6のコル
7:00 3・4のコル
9:30 前穂高岳山頂
12:00 岳沢小屋
14:30 上高地バスターミナル(※バスは2時間待ちでした。)
前日 沢渡駐車場まで
3連休の初日は仕事になってしまった。しかも夜まで…。
静岡を出発したのが22時になってしまい、沢渡につくのは翌日になる事に。
I君には申し訳ないが、仕方なし。
深夜2時に到着し、2時間ほど仮眠。
1日目 奥又白池まで
寝不足で腹の調子が悪い。
4時くらいに起きて身支度をすると他の登山客たちもバス乗り場に集まっている。
なかなか眠いが、そわそわする感じが良い。
旅に出る前の暗いバスターミナルの雰囲気は結構好きだ。
5時過ぎにバス停から歩くとすぐに梓川だ。
朝靄が梓川に沿って低く漂っている。
2時間も歩くと徳沢ロッヂに到着した。
上高地の山小屋はお洒落で、山ガール?に似合いそう。
我々は山おじさん(まだお兄さんかな)なのでスルー。
北尾根4峰正面壁を登るつもりでいたため、奥又白池を目指して新村橋を渡る。
ここからが登山だ。今までは遊歩道って感じだったし。
中畠新道の入り口はレリーフがあり分かりやすい。
道自体は意外と傾斜があり足にくる。
私なんかは長い距離歩くより好きなんだけど、I君はきつそうである。
奥又白池には12時頃到着。
奥には前穂の北尾根、曇り空に向かって伸びる巨大な岩の壁は威圧感がある。
天気が良ければ気分も違っただろうか。
I君は「今日はもう動けん」という感じ。この段階で4峰正面壁は諦め、5・6のコル宿泊に計画変更をした。
なんにしても奥又白池から300m程は登らなきゃいけない。
ロケーションも良いし奥又白池で大休止を取ることに。I君は昼寝していた。
1日目 5・6のコルまで
奥又白池から5・6のコルへの道は思ったより分かりづらい。
クライマーが良く通る道と聞いていたので、もう少し明瞭かと思っていた。
少しの藪漕ぎと岩場の歩きを経て5・6のコル到着。
意外と遅くなってしまったが、テントは他になし。
我々パーティーが1番乗りだった。
テン場のロケーションは最高、奥穂・北穂を眺めながらのビールがうまい。
ただ、稜線なのに結構虫がいて不快だった。
虫よけは何処行くにも必須だね。
2日目 前穂高北尾根クライミング
夜の2時頃、話し声で目が覚めた。
こんな時間なのに涸沢からクライマーが登ってきたのだ。
目も覚めたし星空が見えるかと外に顔を出す…曇りだった。
朝の5時には身支度を始めた。
3連休、しかも人気ルートなので早く出発するに越したことはない。
前穂の北尾根は5つ程のピークに沿って、尾根を登るライン。
前穂高の山頂から、2峰、3峰、とピークが連なる。
5・6のコルから出発し、北尾根の5峰を登る。
簡単な岩場の尾根で快適、日も登ってきて気分が良い。
次に登るのは4峰。
事前に聞いた話では巨岩が動き、非常に不安定なピークであるらしい。
北尾根でロープを使うのは3峰の登りくらいだが、精神的に疲れるのはこの4峰の通過だろう。
遠めに見ると何処を登ったら良いか分からない。
結構立っているように見えるし、岩も不安定だというし、大丈夫かと不安になる。
意を決して取り付いてみると岩は意外としっかりしている。
話を聞いた先輩が登ったのが春先という事だったので、雪解け直後は不安定なのかもしれない。
歩きやすい所を左に巻き、何とということもなく4峰ピークに到着した。
どこからでも登れてしまいそうな中、弱点を探して登っていくのが少し難しい。
ピークからは3峰の全景が良く見える。
青い空にそびえたつ岩の塊は冒険心をくすぐるし、登りたいと思わせる岩だ。
ピークから3峰に向かって歩いていくと3・4のコルはすぐだ。
3・4のコルにはテントが2~3ほど張れそうだ。
4峰の正面壁を登ってきたら気持ちのいいテン場だろう。
小休憩して核心の3峰を登る。
I君が見つけてきたルート、I君にリードを任せる。
山の岩場の経験が浅いI君は終了点の構築に手間取ったようだったが、クライミング自体は簡単そうに登って行った。
岩の難しさとしては大したことないルート、登山靴で登るクライマーも居たし、実際たいしたことはなかった。
昼前には前穂高山頂に到着、同時に北尾根は霧に包まれていった。
我々が登り終わるまでは展望あって非常にラッキーである。
I君と山頂で少し休憩、そそくさと下山をはじめる。
本当に下山というのはかったるくて嫌になってしまう。
昼頃に岳沢小屋に到着、14時頃には上高地まで降りてきた。
上高地は綺麗なお姉さん、外国人旅行者などいて変な感じだ。
あそこは山じゃないからか。