私は沢での大滝登攀が好きです。
大滝登攀での必需品と言えば、ハーケンとハンマーです。
滝に打たれながらハーケンを打ってるときなんて、たまりませんね!!
沢靴とか、沢の服装とかは別の記事で今度紹介します。
本記事では、大滝登攀(ちょっとした小滝でもあると安心ですけど)で必要になるハーケンに焦点を当てて、選び方から使い方まで、私の考えや教えてもらった事など紹介していきます。
大滝登攀の魅力
ハーケンの説明をする前に、大滝登攀の魅力について紹介します。
何といっても、高いこと!ハーケンを打ちながら登るので、達成感があります。
あと、シャワークライミング最高!
濡れながらホールドを探して登っていくのが面白いです。
遠くから見えた大滝は、「こんなの登れるの!?」と思いますし、登ってる時も、「台風の雨みたいで登れねえ!」って思いますけど、ハーケンが決まれば一安心。エイヤで突っ込んで登れたら最高の気分です。
私はシャワークライミング好きなので、冷たい時期はあまり登りたいと思いません。夏のど真ん中でも濡れてれば寒いですし。
初めての沢をつめて現れる滝やゴルジュ、そういったものを見たときの時めきこそ登山の醍醐味だと思います。
ハーケンの選び方
さて、滝を登る際にプロテクションを取らなきゃいけないわけです。
使用するのはナッツ・カム類、そしてハーケンです。カム等は小さいものを主に持っていきましょう。(沢のクラックは細い場合が多い)
ハーケンの選び方ですが、短い物の使用率が高いです。
写真一番右のBD6番ハーケンなんて長すぎて刺さりません。半分くらい入った所でタイオフして使った事ならあります。
また、岩の種類に合わせて、軟鉄ハーケンとクロモリハーケンを使い分ける必要があります。
使い分けるとは言うものの、実際には打ち込んでみて、ダメなら別の種類を使うという感じです。
ハーケンを持って行く場合は、どちらも持参しましょう。
クロモリハーケン
もっとも使用率が高いのがクロモリハーケンです。
BDのナイフブレードが縦にも、横にも打ちこめて使いやすいです。(カラビナを通す丸い穴が2箇所付いているため。)
サイズは1〜3番が主戦力でしょう。(ナイフブレード1〜6番があります。)
クロモリハーケンは軟鉄ハーケンに比べて硬いため、打ち込んでも周りの岩が砕け散っていってしまう事があります。
そういったときに軟鉄ハーケンを使用しましょう。
軟鉄ハーケン
モチヅキ(Mochizuki) 軟鉄 KS型ウェーブハーケン KS縦型
名前のごとく柔らかく、打ち込むとグニャグニャと曲がり岩に馴染みます。
岩が硬くクロモリハーケンを使用できない場面で活躍します。
主戦力はクロモリハーケンですが、どうしても刺さらない時用に持っていきましょう。
プロテクションが取れない登攀はただの無謀です。
持っていくハーケンの枚数
持って行く枚数です。登る滝の高さにもよりますが5枚以上は欲しいです。
大滝登攀かつ、ハーケンで終了点を作る場合は10枚以上持っていきましょう。
種類としてはクロモリの小さいものが7割、軟鉄ハーケン2割、長いクロモリハーケン1割という感じでしょうか。
カム・ナッツも持参しましょう。
ハーケンの使い方
岩の割れ目に先端を当てて、ハンマーでぶっ叩くだけです!!
効いたかどうか?は実践していただかない限りわからないと思います。
不安な方はガイド等に教えてもらったほうがいいでしょう。
アドバイスとしては、「こんな所にはいるか!?」ってぐらい細いリス(岩の割れ目)にまずは打ち込んでみましょう。
意外と入っていきます。
ハーケンはグニャグニャに歪むかもしれませんが、抜けて墜落するより断然マシです。
勉強代だと思って細いリスに打ち込んで感覚を掴みましょう。
また、重要なのがハーケンのアゴが岩に触れているかどうかです。(アゴが下です!)
アゴが効いているというのは上の写真のように、ハーケンが刺さり矢印の部分が壁に触れている状態です。
この状態になっていないハーケンは抜ける可能性が非常に高まります。
滝に打たれ、どんなに寒くなっても「アゴ」が聞くまでハーケンが刺さる場所を探し、打ち込み続けましょう。
ハーケンは回収しよう
山登りしていてゴミは捨てないですよね?
ハーケンなんて金属の塊は山にとっては異物です。
刺したままにはせず、必ず回収して帰りましょう。
抜く時は上下、左右に叩きながら引っ張ります。
引っ張る時に写真のように細引きを穴に通しておくと便利です。
また、ハーケンは落としやすいので、回収する時にクイックドローなどで落下しないように工夫しましょう。
やり方は気が向いたら追記するかも?
使用している山道具
必需品だけど高いよ!!しかも何枚も必要だし…。
買うけどね。
モチヅキ(Mochizuki) 軟鉄 KS型ウェーブハーケン KS縦型
私はこれを2枚くらい、毎回持っていきます。
何枚かグニャグニャになりました。
狭いクラックが多いので、このサイズのリンクカムがあると使用できるシーンが多いです。
荷物も減らせてかなり良いです。2個ぐらい欲しいですが、そんなお金はないので小さいキャメをジャラジャラ持っていきます。
CAMP(カンプ) ロック プロテクション トライカムEvoセット 5097300
キャメロットやリンクカムが苔などで滑り出すイメージがあります。
逆にトライカムは角が付いていて、点で効かせるような感じなので、苔の影響を受けづらく感じます。
沢登り、氷の壁で評判がいいのでオススメ…と言いたいですが、効かせるのに慣れが必要です。
何にせよ、持って行って使って見るのが上達のコツなので、どうでしょう?