山屋が分水嶺トレイルに挑戦 装備、感想とか

分水嶺トレイルに挑戦してみました!

山を走り始めて半年くらい。息子ちゃんが居るし、少しでも山に行けるようにと始めたトレイルランだったけれども、意外とはまっていた。

山を走るというのは、山屋的には邪道な感じがしていた。

何でか?深く考えたことはなかったけれども…。イメージ的には山の危険さとか、軽視している感じがしたのかもしれない。走る=スポーツというイメージが強いから、山で気軽にジョギングをしているような感じ。

それだと怪我をしたとき、悪天時は危険だし、軽装具合が山をなめているような印象だったのかもしれない。

トレイルランニングを実際に初めて感じたのは、これは意外に山登りだなという事だった。それこそ、山の世界でもウルトラライト、ファストパッキングの考え方が取り入れられたりしている。装備を簡素化する分、素早い行動や体力で危険度を落とすという考え方。

私は冬と夏には心に残るような山行をしたいと思っているが、今年はトレイルランニングで何か挑戦しても良いかなと思った。そんな折、分水嶺トレイルのことを知り、これは良い!と思った。コンセプトが好きだ、トレランというより縦走大会だし。

参加要件があるので自分が参加できるが不明だったが、通常のトレラン大会より山の経験が重視されそうだし、応募しちゃえ!と思って応募してみた。そしたら受かってしまった!!

分水嶺トレイルの結果

先に結果を書きますが、完走はできなかった。

120キロ近く走る大会にいきなり出て完走できるほど甘くないという事でしょう…。全体の3分の2ほどの位置である、大弛峠でのリタイアとなった。2日で恐らく90キロくらいは走ったと思われる。

大弛峠で食べたカレー うまい

実際は失格なんだけど、リタイア扱いにしてくれたらしい。山小屋での休憩は禁止だったらしいが休憩してしまったため・・・。ただ、色々考慮してくれて?リタイア扱いになったようだ。ちょっと大会要項分かりづらかったし、それでかな?

大会は初めてという事で良い勉強になったような?二度と同じ事はしないでしょう(笑)

まあ、タイムリミットぎりぎりだったし、これ以上いけるかというと微妙だったけど、、、でも、今思い返すと行きたかったな~~~~!

まあ、大会でルールがあるので仕方ないですね。

分水嶺トレイル 1日目

出発前 荷物チェック

スタート前の写真です。初めての大会で緊張した~~!

もう、仮眠とろうかと思たけど無理でした。出発は24時。深夜出発って山登りしてた人からすると意味わかんないです。大会のスケジュールの都合?

スタートして暫くすると、皆走りまくるし!こっちは初参加だから「これが大会か!!!燃える!!」って感じでダッシュ。これが良くなくて、後々ひびきまくります。私は大人しくゆっくり行くべきでした。

夜通し走るのはあまり苦しくありませんでした。ずっと興奮状態。まったく眠くならない。

第1チェックポイントの雲取山荘には1日目の12時に到着。ひたすら登りでなかなかきつい。トレーニング不足とスタートダッシュが効いてきて足の筋肉がなかなか辛い。山荘でジュースを飲むことだけを考えて頑張りました。

雲取山荘で飲んだCCレモン うますぎ

雲取山荘の次に目指すは将監小屋。到着したのはだいたい1日目の18時頃でした。まだ早かったけど、念のため仮眠をとりました。

この仮眠はいらなかったかも。あんまり眠れなかったです。2日目の夕方くらいになって分かったことですが、眠気が襲ってくると歩きながら寝てしまいます。それくらいなってから寝てしまえば良かったです。この時はまだまだ動けたし、先を急ぐべきだったと思います。

分水嶺トレイル 2日目

仮眠は2時間ほどだったのでまだ1日目ですが、、、20時ごろに将監小屋を出発。暗い中、雁坂峠をめざします。この頃には雨ザーザー降り。仮眠をとったはいいですが、あまりいい睡眠でなく、体力的にもきつくなってきました。暗い中歩くのはやっぱり疲れる…。

また、この頃から顕著になってきたのですが、物を食べないと動けなくなっていきます。当然といえば当然なんですが、パフォーマンスの差が大きいので、通常時よりも意識される感じでした。

2日目の夜中3時ごろ雁坂小屋に到着。かなり疲れたのと眠気が出てきていたので再度仮眠をとりました。

ただ、このテン場が大混雑でツェルトはれません。仕方がないのでツェルトをかぶって仮眠。あまり良い睡眠はとれず。この辺も作戦を練り直す余地ありでした。

雁坂峠から甲武信ヶ岳までの尾根

朝の6時に小屋を出発、甲武信ヶ岳を目指します。少し体調も回復しました。

ここの尾根は牧歌的で好きな雰囲気でした。天気も霧~小雨という感じで昨晩よりは改善。だいぶゆっくりになりましたが、これが本来のペースという感じ。

甲武信ヶ岳には12時ごろに到着。ここから大弛峠まで長い尾根を進む。そして最後の国師ケ岳への登り、これはきつかった!というか疲れがピークに達しており、眠い。寝ながら歩く感じでした。

何とか登頂 すごい疲れた

ここから大弛峠の小屋まで一気に降ります。小屋はチェックポイントで17時30分までに到着しないと失格です。なんとか5分前に到着、残っている参加者では最終の1人になっていたようです。

前述の通り、この小屋でリタイアとなりました。正直、満身創痍。これ以上進んだ場合危険度も増したと思いますし良かったか…。

でも、行く気満々だったんだけどな~~~~。しょうがないですね。

装備について

持って行ったもの

  • 必携品のロープ、カラビナ
  • マット(エバニュー FPマット)
  • カッパ
  • シュラフカバー
  • ツェルト アライビバークツェルト
  • 食料(ジェル、アルファ米、梅干し、パン)
  • ストック
  • 地図、コンパス
  • 保温着(パタゴニア ナノパフ)
  • ヘッドライト×2、救急セット等
  • 水(2L)

大体6キロくらいでした。

反省点・改善点

  • 食料が足りない、ジェルが私には合ってなかった
  • 防水の靴下持っていけばよかった

そんなに不足は感じませんでした。雨対策としてネオプレンorゴアの靴下が欲しかったです。足が常に濡れており、体温が結構奪われました。防水目的ではなく保温目的で必要と感じました。

WATERFLY(ウォーターフライ) 防水ソックス

食料はジェルを多めに持って行ったのですが、自分には合わなかったです。胃に物が入っていないと気持ち悪くなってしまいました。ジェルは一瞬で吸収されるのが良いのでしょうが、私にはマイナスポイントでした。

【PowerBar GEL】パワージェルおためし10個セット

このセットを持って行ったのですが補助的に使う感じがよさそうでした。水に混ぜるとおいしいジュース(味は薄い)になってよかったです。水は飲みまくるので飽きないのは大切です。

買ってよかったもの

エアマットだとかさ張ったので、エバニューのFPマットを買いました。

エバニュー(EVERNEW) FPmat125

更にこいつをカットして持参、背中だけ収まるサイズにしました。

正直、寝るときは凄い眠気なのでこれで十分だと思います。眠くないときは行動して、眠くなったら一気に仮眠が作戦としては良いと思います。

ちなみに、ザックに入れた感じはそこまで小さく感じません。意外と場所とる。モンベルのアルパインパッド25と同じくらい占有する印象でした。ただ、FPマットの方が断然軽いです。また、疲れ切った状態でエアマット膨らます気は多分起きません。

最後に

今回は勢いで参加した分水嶺トレイルでしたが、予想以上に面白かったです。

結果は残念でしたが、興奮状態で走り回っている感じとか、極限状態の経験とか、普段は体験することができないことばかりでした。

来年もできれば参加したいな、という気持ちでいます。もちろん完走目指して!


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